遠浅

平野明

松葉杖返却

年末年始を引きこもって過ごしたからか、それとも雪を見てないからか、ずっとコンビニのご飯ばかり食べてるからか、だらだら区切りがない。昼すぎ病院へ。松葉杖なしでスタスタと診察室に入ったら思いっきし怒られた。通院はまだ続きそうで落ち込む。医療費がバカみたいに高くてまた落ち込む。元気なのに、包帯でぐるぐる巻になった足がウザい。帰り道、地下のお店に寄って店主と話して少しなぐさまる。NYが大阪に似てるって話。夏のフランス旅行のことを話すと、スペインのサンセバスチャンを勧められ、グーグルマップにまた新しいピンが立つ。すてきな人柄。

ほんとに健康は大事。私は体力はあるけど、自信過剰と不注意から怪我しがち。自転車事故での救急車は3回だし、松葉杖は2回目、落下事故は数知れず、前歯を折り、膝に人工皮膚を縫いつけられ、くちびるをホッチキスで止められもした。けどもう怪我するの飽きたし、本当にこりごりだ。辞める。

どの映画を観てもいつも同じ誰かを思って泣いている。という文章があって、暗唱できるぐらいに好きなこれを書いたのは駅くん。それは本当にそう。悲しむべき時に悲しんでおかないとどうしようもなくなるということを知らなすぎた。でももういろんなことが遅い。会いたいと思ったら生きてるうちに。これは自分の教訓。死んでから懐かしがっても、なんにもならないのだから。