写真を撮りたい。撮るためには撮る機械が必要だからいろいろ探している。贅沢だけどセンサーはフルサイズがよくて、ミラーレス一眼で、中古でいいから覗きたい。いま狙っているのはSONYのα7の初代。マホちゃんの教えてくれたカメラメーカーから作例を閲覧できるサイトを見たり、カメラブログを漁ったり、図書館で「写真の百科事典」なるものを借りたりしている。時間がかかっていいから納得のできる買い物をしたい。
カメラがない1日を今日も過ごした。カメラがあったらどんな写真を撮りたいか考えていた。参考にするためにもっと写真集を見たいけれど、市立図書館で貸し出している本には限界があって、たいてい絶景すぎるか教育的すぎるかのどっちかだった。かといって高くて買うこともできない。大学で写真専攻だったひとたちが印刷代と紙代でヒーヒーいっていたから、写真集が高額な理由がわからなくもないんだけど、小説のように気軽に買えるものではない。「写真集は基本増刷されないし、また会える保証なんてないんだから買っちゃいなよ!」という言葉に勇気を奮い起こして、人生でいちばん最初に買った写真集、ホンマタカシのThe narcissistic cityは8000円以上したことを思い出した。
ホンマタカシといえば、去年彼の「たのしい写真:よい子のための写真教室」を読んだ。その本は写真の歴史から実践ワークショップまで網羅している、広く・軽く・情報量が多い写真論で、その軽さたるやカメラ・オブスキュラを説明せずに、モダニズムから始まるぐらいなのだ。カメラはいいから写真の読み方とモダン・ポストモダンを知りたいわたしのようなせっかちにはおあつらえむきの本だった。写真家の紹介も多くこれを元手にPinterestをあたった。読んでいなかったら、インターネットの前で途方に暮れていたと思う。良すぎて最近同じ本をもう一冊買った。
いいなって思う写真家・その1。ウィリアム・エグルストン。→hp
「たのしい写真」のなかの紹介で知った、アメリカの写真家。ニューカラーのお手本みたいなひと。
いいなって思う写真家・その2。アレック・ソス。→hp
ひとんちの部屋を撮りたいなと思ったのはソスの写真展ポスターを見たから。これはSLEEPING BY THE MISSISSIPPIという写真集の1枚。
↓家にある「MAGNUM DOGS」から。
いいなって思う写真家・その3。笹原清明。→hp
バンドのSpangle call Lilli lineのメンバーで、商業系の写真家さん。ひとと背景がワントーンなアー写がかっこいい。個人的にはひとの写ってない写真がすき。(scllはいいぞ。)
いいなって思う写真・その4。
アラーキーこと荒木経惟氏(→wiki)の人町という写真集の最後のページ。かわっぺりのカフェに座っている3人の間に食後の雰囲気が漂っている。3人は夫妻と子にも見えるし、父親と大きな娘にも、子連れのおじさんと愛人にも見える。なんにせよ女子たちは煙草吸うか川を見るかでそっぽ向いていて、テーブルに向かっているのは男だけ。不揃いな仕草に家族を感じる。
やっぱり恵比寿の写真集食堂・めぐたまに行くっきゃないなと思ってたら、今朝、段ボール1箱分のホンマタカシの写真集が届いた。マボロシのBabylandもあった。段ボールの底の方には牛腸茂雄も入っている。アラーキーも。今日はそれらをゆっくり見ていくつもりだ。