遠浅

平野明

突風

Mさんと書くともったいぶってるようなのでめろんさんと書く。きのう家にめろんさんがきた。遊びにきた理由はもちろんわたしではなくパートナーの方である。めろんさんはうちで夜ごはんを食べ、3時間くらい滞在して帰っていった。東京から片道2時間ぐらいかけてきてくれたから移動時間のほうが長いことになるなと思いながら駅まで見送った。

寝て起きたら2日前のことのようになんだか遠い昨日の夜はたのしかった。めろんさんはオーディブルの快適さや、最近おこなった対談について話していた。毎日日記を書いて、研究のために声日記もしている、会社も作ったと言っていた。人に影響されることを嫌わないし、人間の交流も広く、わたしの人生の5倍速で生きている。エモさが好きな割に本人はドライで、ノスタルジーに浸かってる時間なんてなさそうであり、みんながめろんさんのことを好きな理由がわかる気がした。いちばん話してたのしい話題というのは、最近面白かったことの話や現在進行形で取り組んでいることの話であり、そういうまだ固まっていないぐにゃぐにゃした現在の流れに色をのせたらめろんさんになるのだと思う。

聞いたらなんでも教えてくれるめろんさんに「一族が没落する小説」でおすすめはないかと聞いたら教えてくれたもの。
赤朽葉家の伝説桜庭一樹
邪宗門高橋和巳
・メディアの支配者/中川一徳
そのほか話の中に登場して今後読むかもしれない小説。
・水中の哲学者たち/永井玲衣
・あいたくて ききたくて 旅にでる/小野和子
・名探偵の有害性/桜庭一樹
・店長がバカすぎて/早見和真
ストーナージョン・ウィリアムズ
・虚無への供物/中井英夫

オールタイムベスト(?)におもろかったらしいストーナーの説明が上手すぎてわたしも読みたくなった。オーディブルで聞いた中でいちばん面白かったのは店長がバカすぎてだと言っていた。水中の哲学者たちはおもしろそうだったから話しながらメルカリでポチった。さっそく今日発送されたらしい。