遠浅

平野明

茅ヶ崎へ(6月11日の日記)

バイトの日。10も年下の子が「めいちゃんって呼んでいい?」って聞いてくれて涙が出るほどうれしかった。家帰って着替えて、取材の仕事で茅ヶ崎へ行く。

茅ヶ崎駅でははじめて降りた。雨は降ったり止んだり。空はどよよん。地面ばかり見てしまうから今度は晴天の日に訪れたい。とても良い取材ができた。

帰り道。

いつも駅に向かうとき、あるなー、あるなーと思いながら一回も行かずに閉店した小さなレストランのポーチに〈ご自由にどうぞ〉の本棚が置いてあった。地べたにはだかのまま置かれていたけど、黒くてきれいでしっかりした作りだった。一旦帰宅してパートナーとふたりで連れて帰った。

本棚を寝室に置いてみたらすばらしい眺めなり。