2024-01-01から1年間の記事一覧
今年は人生の中で1番読書した年だった。121冊読んだ。その中から、特にこれは思い出深い、好き中の好きという本を取り上げてみる。 199.hatenablog.jp 〈フランス文学〉・ボヴァリー夫人/ギュスターヴ・フローベール/伊吹武彦訳・シェリ/コレット/工藤…
富岡多恵子のなにかのエッセーで、飼い犬について書かれたものがあった。“わたしは柴犬を飼っていたことがあるけれど、犬のことを文章かなにかで発表したことはない”という、犬を書かないことについて書いたもので、その姿勢があまりに富岡多恵子すぎてカッ…
松浦理英子「裏ヴァージョン」がむちゃむちゃ面白い。屈折しすぎて屈折した読者にしか見えない輝きが込められている。あまりに名言の宝庫なので個人的なツボを書き出してみたくなった。頭に振られたP+番号は筑摩書房の単行本版のページ数で、「鑑賞」はわた…
Studio Installation(Venue3) 栗林隆の個展「Roots」(@神奈川県立近代美術館・葉山)に行ってきたよ。初日だったので、開会式やオープニングパーティがあったり、作品以外の楽しみもあった。 全体のことをいうと、この展示で作家初の図録が出版されたり、…
松浦理英子の「最愛の子ども」を読みました。いや〜〜〜。すごかった。すごすぎて文藝春秋の感想フォームに感想書いて送っちゃったもんね。 タイトルから家族の話なのかなと思っていたけれど、家族は家族でも、女子高生たちの創造する擬似的な家族の話だった…
100円ショップで買ったバインダーに裏紙をまとめて挟むと、使い勝手の良いメモ帳になります。小さくて無くす心配もないし、いつも新しい面に書けるのが最高。 (使ってる。2024年12月28日)
ここ最近、松本清張(1909〜1992)ばかり読んでいる。期待以上におもしろい。まだ全作品のひと握りも読んでいないけれど、すでに清張沼に足を取られつつある。長編3本と短編10数本読んだだけでも、若々しい筆の躍動感と、老成した博学な知識の、ある意味だ…
ベイビーわるきゅーれエブリデイ!(ドラマ)が面白くて、映画のベイビーわるきゅーれシリーズを全部見た。2021年のベイビーわるきゅーれ、2023年のベイビーわるきゅーれ2ベイビー、2024年のベイビーわるきゅーれナイスデイズ。どれもおもしろく、テレ東の…
(うめはらももさんのカバーめっかわだぁ〜) 横田創の小説〈埋葬〉が中央公論新社から文庫になって発売されました!ね! うれしいし、わたし以上にうれしい人がいることがうれしい。アイザック・ディネーセンは〈アフリカの日々〉のなかで「作品にはそれぞ…
ほぼ1年かけて、アメリカの刑事ドラマ「メンタリスト」(2008年〜2015年)を見ていた。1シーズン20話以上あって、それが6シーズン+ファイナルシーズンまであるので、本当に息のながーいドラマである。シーズンの途中で女の俳優のお腹が大きくなってきて…
わたしのパートナーと一緒に住むようになって感心したことのひとつに、レシピに忠実に料理をするというのがあります。最初のころは、レシピの載っているパソコンの画面を見たり、計量スプーンを出したり閉まったりするのがなんとも律儀で面倒なことに思えま…
今年の夏は水色でした。水色のワンピースを着たらどんな景色も水色にみえました。バンドウイルカも伊豆稲取の海も、はやめの時間の花火も、遠くからきた友だちの顔も、全部がうっすら空の色を混ぜていました。
ちくま文学の森シリーズを読んでいる。世界中の古典文学や紀行文、戯曲などをテーマ別に集めたアンソロジーで、全部で15巻ある。選者をしているのは、鶴見俊輔・安野光雅・森毅・井上ひさし・池内紀の5人。評論家もいれば翻訳者も画家も数学者も劇作家もい…
23歳のとき、職探しの一環で狩猟のアルバイトをしたことがあった。結局、生態系維持のために動物を殺せるほど自分は動物を好きではないことを思い知って、仕事にすることはなかった。わたしはかわいいといって動物を撫でることしかできなかった。この1週間は…
(夜のヤモリズ 撮影:ぱんだちゃん) パワーサラダという食べものがある。ちぎった菜っぱに焼いた鶏肉やゆで卵などを混ぜた、その一皿でたんぱく質も炭水化物も取れるボリュームのあるサラダボウルのことだ。アボカドはもちろん、ゆでた豆もカマンベールチ…
2024年11月9日(土)、日本基督教団青森松原教会にて、第3回本の市「はなかり市」を開催いたします。 hanakariichi.hatenablog.com なんだかいい匂いのする企画です。青森にお住まいのひとはぜひ。
映画「寝ても覚めても」は柴崎友香による同名小説を濱口竜介が監督した作品。主演は唐田えりか、東出昌大。「AsakoⅠ&Ⅱ」の英題で第71回カンヌ国際映画祭に出品された。 2018 映画「寝ても覚めても」製作委員会/ COMME DES CINEMAS 見た。見たあとひとの感想…
富岡多恵子訳のガートルード・スタイン「三人の女」に収録された3つ目の短編「やさしいレナ」がいい。 主人公のレナは我慢強く、やさしくて気立てのいいドイツ娘だった。他の女中たちも、単純でやさしいレナのことが好きだった。そのうちの2、3人はいっし…
若いころモダンダンスの修行のためにヨーロッパへ渡り移住したダンサーが、いまはコンテンポラリーダンスをしているというので、コンテンポラリーダンスってどんなですか、と聞いたことがあった。そのひとは、自分からなにかをしようとしないことかな、テー…
「わたしは物のそばにいたい」Pina Bausch www.youtube.com
言ってしまった後悔は無口な人のもの、言わなかった後悔はおしゃべりな人のものだと思う。
現実と現実がごっちゃになったわたしの夢日記。inspired by「夢日記」島尾敏雄
こちらではもっとボヴァリー夫人のテクストに踏み込んで「フローベールすごいな、おもしろいなー」という感動を大事にまとめてみる。
本屋に行ってみよう。小説の棚から一冊手に取ると、表紙にはタイトルと作者名が並んでいる。開けば物語の一行目を見ることができる。なぜってそれは「小説」だから。いま、小説と呼ばれるものは全て近代小説だ。でも、近代という時代が勝手に作ってくれたわ…
「何を書き、どう表現するか」ではなく「書く私とは何か」の問いからしか書かなかった小説家がいる。名前は李良枝(イ・ヤンジ)。1955年山梨県に生まれ、韓国人の両親を持つ。 彼女の作品では同じ設定が繰り返し使われる。たとえば、ソウル大学に留学した在…
彼女はシェリを見おろしながら自信に満ちて微笑んでいたが、その顔にはなにか特別なもの、かすかな痙攣か快い苦痛のようなものがとどまっており、その微笑はさんざん泣いたあとの微笑にどこか似ているということには、自分でも気がついていなかった。(シェ…
フローベルのボヴァリー夫人おもしろい!むさぼり読んだ!前置きがやや長いが、下巻からはもう止まらない。夫人と若い愛人との悲喜こもごも? という予想は外れ、物語はより過酷な方へ。最後まで読んだいま、2人がヨンヴィルへ越したのが悲劇の始まりだった…
はじめてパーマをかけた。念願のソバージュでうれしい。この1年で、針金ストレートから素朴上等へシュミが変わったな(髪の毛もなにもかも)。 引続き、月10冊の読書を自分に課してる。月の終盤、ちょっとがんばらないといけなくなってくるんだけど、読み切…
(これは京都のあるクラブで) 1967年にジャン・ジュネが日本に来ていたことは知っていた。恋人(ベンダガ)が自殺し、深い抑鬱状態だったジュネに、日本への旅路を勧めたのはヒサコだった。ジュネを乗せた飛行機は、同年12月22日にフランクフルトを出発する…