遠浅

平野明

おすすめだけが人生だ

ナナのブログ、バナナの木がおもしろいのでおすすめ。ナナとは2022年のシビウ国際演劇祭のボランティアで一緒だった。 bnanananana7.hatenablog.com あいかわらず(そして人知れず)バシバシ芝居見てガンガン文章書いてるのがうれしい!日常と文章との距離感…

スペース

自殺と言われるものは全て他殺だ。自分は自分を殺さない。殺したのは内面化した他人の表現だ。他人とは誰か? それは具体的なただひとりではない。わたしは彼を弔うことができない。弔ったその瞬間、彼の周りの人間を憎み、憎んだことすら忘れるだろう。よそ…

探しもの

家の中でなくして、諦めつつ探していたものが見つかった。ギターケースのポケットに、これまた探していたヘアブラシと一緒にいた。よかった。どうでもいいと思っていたけれど、見つかった時の自分の歓迎加減に全然どうでも良くなかったと気付かされた。よか…

分かれる

2ヶ月ぶりに会った友人に、毒っけが抜けたと言われた。自分でも感じる。身体の調子が戻ってきた。

26

時間がない。時間といっても休む時間ではない。寿命のことではない。終わろうとする今日1日のことでもない。ここで案じる時間とは関係の締め切りとわたしとの距離だ。タイミングや季節の終わりはいつも(いままでも、これからも)四方八方から音もなく光速…

昼の停電

ふっつりと映画が止まった。おいぼれmacの問題? サーバーダウン? 家のWi-Fi? ヘッドホンを外してMacBook(2015年製)から顔をあげると、向こうの同居人と目が合った。wi-fiのコンセントを手にしている。「なになに」「パソコンが急に落ちた。家のブレーカ…

ベストセラーで知る気分

〈日本の書籍ベストセラー〉 背景:あさ、同居人と流行の話になり、ありとあらゆる興味を時系列順に並べてみたくなった。それでは膨大すぎるので、日本のベストセラーにテーマを絞り、過去からイマに向かって並べてみる。

5月

5月のマグ。藤沢のビルの3階の隅、がちゃがちゃした雑貨屋のアウトレットコーナーで。100円+tax。人差し指を突っ込んでコーヒーを飲みます。

4月

4月のマグ。というかカップ。まるでコーヒーカップみたいなコーヒーカップ。舞台で使ったもの。(写真左奥をごらんください。うっすらみえるカップたち……。↓)

見えるものしか見えない

見えるものしか見えない。思い出せるものしか思い出せない。わからないものはわからない。何がわからないのか聞かれても困る。なにがわからないのかわかったらそれはほとんどわかるである。わたしは國分功一郎さんのスピノザを読む。國分さんという眼鏡をか…

生乾き

記録2023

3月

3月のマグ。山にある好きなカフェとおそろのを買う。忘れないため。 月初めは寒くてダウンを手放せなかったんだけど、だんだん、 光がやわらいで、 気がついたら、桜だもんね。 その桜も散りそうで。そのうち夏が来ることは間違いなしで。光速でのんびりな、…

窓/埋葬 平野明/横田創

本を作りました。戯曲「窓/埋葬」が収録されています。 liondo.jp 2人はファミレスにいた。2人でいつもファミレスにいた。悦子の電話が鳴るまでの時間つぶしをしていた。4人掛け座席。端から2つ目の窓席だった。昼はテーブルにひだまりができた。それは…

欠けについて

(春だわ) 欠けたお皿が目の前にある。だけどそれがほんとうに欠けているのかは分からない。そうだよね? 言葉あそびではなく、大抵のものは全て、欠けるの状態で満ち、満ちるの状態で欠けている。満ちるに向かって欠けていくのではなく、欠けるに向かって…

2月

2月のマグは青森市で。雪の日に買った。多分天気につられた。 東京を出た足で青森に寄り京都の稽古に参加して長野のまつもとへ。バスの中で原稿を読む。昔からバスの中で文章を読むことが好き。朝も昼も夜も好き。特に夜は街灯が文字を走っていくのが好き。…

窓/埋葬

舞台をやります。 予告です。 www.youtube.com 「窓/埋葬」作 平野明 原作 横田創「埋葬」(早川書房) 【日程】2023年 3/31(金) 19:00 4/1(土)①13:00 ②17:00 4/2(日)①11:00 ②15:00 【場所】 若葉町ウォーフ 【チケット】一般 3500円 学生 3000円 当日 4000円 …

しんしん、水色、種差海岸

1月

1月のマグは京都で。爆音クラシック流してるお店で。まけてもらって800円。おばちゃんありがとう。 超かいた。ほんとかいた。基本書くはひとり作業なんだけど、ラリーに付き合ってくれる方がいて、その中で「書く」じゃなくて、書きこみあげてく、楽しさを知…

山の座標

本は人の成長を待ってくれるけれど、舞台は成長を待ってはくれない。いつもいまの自分でしか見れない。いまの体調、いまの立場、いまの知識、いまの持ち物、いまの見方、つねにいましかないという意味で、出会いそのものみたいだと思う。なんでいまの自分が…

お天気写真

お気に入りの駅をみつけた。ホームの柱がぽてっとすべすべしていて、待合室も懐かしく、どんな天気の光でも似合いそう。 てくてく。 てくてく。京都はどこ歩いてても、空と地上のやりとりに夢中になれる。 また駅。 ちゃり。 うまく撮れない!肉眼ではすごく…

つかえない

わたしたちは「好き」という言葉を持ちながらそれを決して行使できない世界にいる

バス

あなたは二日酔いのまま、島でひとつしかない婦人科を探してバスに乗った。病院で高い薬を出してもらって水と一緒に飲んだ。毒だと思ったらあなたは少し安心した。何かのきっかけで女医さんに話し始めたら止まらなくて、心臓がバクバクして椅子から落っこち…

あの転校生

親の転勤、転勤、転勤で、別れのあいさつと初めましてのあいさつなどお手のものだ。県内の移動ではあるものの、漁港から山へ、田舎から町へ、南から北へと、転園しまたは転校し、どこにも根付くことなく、ただ出会いだけを増やして大人になった。幼なじみは…

2019/2020

2019年と2020年につくった舞台の映像記録を公開します。 舞台って舞台という形で100%なのですが、しかも定点で撮っているこれは映像作品ではなく映像記録なのですが、つぎ観にきてくださる方に過去作品を紹介するためにも、公開することにしました。コロナが…

好きとかじゃないわよ。音楽は良いわよ。

そのときわたしは生ギター(エレキではなく楽器から直接音が鳴るギター)しか持っていなかったので、壁が薄い新居では室内で弾けず、しょうがないので早朝の川辺で弾くことにしていました。5時とかなら人がいなくて恥ずかしくないし、いくらヘタでも川の音が…

正気を保つために川を歩いてたらnujavesが話しかけてきた。 "You’re a flower.You’re a river.You’re a rainbow." なんでわたしは死んではいけないのか分からなかったけど、おばーに「あなたの子孫から神さまが消えるよ」と言われた時はじめて納得したよ。友…

強くてヘンテコ

人生に運命はないけどたぶん傾向はある。 わたしは色んなパターンの女性を見せられている。何か決断しないといけない時、今年イチの勝負ごとの時、思い切ってどこかへ飛んだ時、そこには絶対女の人がいる。強くて、ヘンテコで、きらきらした瞳をもつ人たちだ…

世界はもっと変わらないものだと思っていた

私は自分のことを頭の固い人間だと思う。自由であることを恐れている。言い伝えられたことわざを信じている。長く生きた人の言葉を聞きたいと思っている。老いた人は宝だ。生き続けることは才能だから。どの言葉も、持ち主の真実があると思っている。"若い時…

心のドラを打ち鳴らせ

後日談。シビウの演劇祭のあと、ブカレストに一泊して、フランスのマルセイユに飛んだ。フェスティバル中のAix-en-Provenceへ。上司が関わってるというオペラ作品のIdomeneoをどうしても見たかったから。思い切って公演のチケットを手に入れたら急に勇気が出…